君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
翌日、璃子と一緒に登校したら
教室に入るやいなや
聖奈ちゃんが駆け寄ってきた。
「おはよう、聖奈ちゃん。
どしたの?」
「おはよ!ってそうじゃなくて!!
昨日あれからどうなった!?」
ぐいぐいくる聖奈ちゃんに
わたしはタジタジ!
「聖奈、落ち着いて。
詳しいことは昼休みに!」
璃子には、学校までの道で
全て話した。
桐生くんを好きになったこと…
マネージャーになって欲しいと
言われたことも、全部…
ただマネージャーになって欲しいと
言われたと、ありのままを
言えばいいんだろうけど…
なにから話せばいいのか
分からなくて…
「えっー!!昼休みまで待てない!」
ぷぅっとむくれる聖奈ちゃん。
「ごめんね…ここじゃちょっと…」
聖奈ちゃんを見上げ、謝る。
「…わかった。我慢する」
まぁまぁ、と言って聖奈ちゃんを
落ち着かせる璃子が、わたしに
ウインクしてみせた。
ありがとう…璃子。
心の中で感謝した。
璃子は昨日寄った、天使の森での
話を持ち出して話をそらしてくれた。
「聖奈、透さんにメロメロになって
たんだよねー?」
ニヤつく璃子。
そして、頬を赤く染める聖奈ちゃん。
「えっ?そうなの?」
黙ってコクリコクリと頷く。
そうなんだー!
天使の森のマスター、透さん。
わたしが中学の頃、義足のことで
いじめられていたのを
助けてくれた恩人さん…
「透さん、すごくイイ人だよね!
優しくて、笑うと可愛いのっ!」
聖奈ちゃん、可愛い!
目が乙女モード全開だ!
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴り、
続きは昼休みにね!っと璃子。
そして、それぞれ席に着き
1時間の英語の準備に取り掛かる。
すると…
ガラガラッ!
1人の女の人がキョロキョロして、
「クラス委員ー!
資料室までお願ーい!」
そう言って足早に去っていった…
なんか嵐みたいな人だったな。
桐生くんが立つのを見て
わたしも慌てて立ち上がり
追いかける。
「流羽、いってらっしゃーい!」
璃子と聖奈ちゃんがニヤニヤ…
わたしは行ってきます、と言って
ダッシュで教室から出た。
もう!あの2人!!
完全にからかってるよ!
わたしは足をひょこひょこ
動かし、桐生くんについて行く…
そんなわたしのペースに合わせて
ゆっくり歩いてくれる桐生くん。
「昨日の考えてくれたか?」
前を見たままで話す桐生くんに
「…うん。考えたよ。
わたしで役に立てるか
分からないけど…
大丈夫かな?」
わたしは下を向きながら答えた。
正直、わたしには
難しいかもしれない。
けど…
好きな人に頼まれて
断れる勇気を、今のわたしは
持ち合わせていない。
でも…
わたしも傍にいて見ていたい…
そう思ってわたしは決意したんだ。
何が出来るか分からないけど
やってみようって。
自分だけだったら、
頑張れないかもしれない…
だけど、頑張りたいと思えたのは
初めて好きになった人の
頑張る理由に、なりたかったから…
この気持ちを、今は
大切にしたい。
例え、この気持ちを
届けることができなくても…
「そうか。じゃあ5月から頼む」
下を向きながら歩くわたしの頭を
ポンポンしてきた!
思わず桐生くんを見上げると
陽の光を浴びて
キラキラ輝く、
笑顔の桐生くんがいた。
沢山の人達の中で
出会って、好きになった
桐生くん。
この出会いは、すごく
特別なものだから…
そんな風に思わせてくれた
桐生くんの傍にいれる、
唯一の方法だから。
動機が不純かもしれないけど、
それでも…
傍に居たい…
少しでも長く、その声を
聞いていたい…
輝く姿を見ていたい。
願わくば、その瞳に
わたしを映して欲しいと
思ってしまう。
教室に入るやいなや
聖奈ちゃんが駆け寄ってきた。
「おはよう、聖奈ちゃん。
どしたの?」
「おはよ!ってそうじゃなくて!!
昨日あれからどうなった!?」
ぐいぐいくる聖奈ちゃんに
わたしはタジタジ!
「聖奈、落ち着いて。
詳しいことは昼休みに!」
璃子には、学校までの道で
全て話した。
桐生くんを好きになったこと…
マネージャーになって欲しいと
言われたことも、全部…
ただマネージャーになって欲しいと
言われたと、ありのままを
言えばいいんだろうけど…
なにから話せばいいのか
分からなくて…
「えっー!!昼休みまで待てない!」
ぷぅっとむくれる聖奈ちゃん。
「ごめんね…ここじゃちょっと…」
聖奈ちゃんを見上げ、謝る。
「…わかった。我慢する」
まぁまぁ、と言って聖奈ちゃんを
落ち着かせる璃子が、わたしに
ウインクしてみせた。
ありがとう…璃子。
心の中で感謝した。
璃子は昨日寄った、天使の森での
話を持ち出して話をそらしてくれた。
「聖奈、透さんにメロメロになって
たんだよねー?」
ニヤつく璃子。
そして、頬を赤く染める聖奈ちゃん。
「えっ?そうなの?」
黙ってコクリコクリと頷く。
そうなんだー!
天使の森のマスター、透さん。
わたしが中学の頃、義足のことで
いじめられていたのを
助けてくれた恩人さん…
「透さん、すごくイイ人だよね!
優しくて、笑うと可愛いのっ!」
聖奈ちゃん、可愛い!
目が乙女モード全開だ!
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴り、
続きは昼休みにね!っと璃子。
そして、それぞれ席に着き
1時間の英語の準備に取り掛かる。
すると…
ガラガラッ!
1人の女の人がキョロキョロして、
「クラス委員ー!
資料室までお願ーい!」
そう言って足早に去っていった…
なんか嵐みたいな人だったな。
桐生くんが立つのを見て
わたしも慌てて立ち上がり
追いかける。
「流羽、いってらっしゃーい!」
璃子と聖奈ちゃんがニヤニヤ…
わたしは行ってきます、と言って
ダッシュで教室から出た。
もう!あの2人!!
完全にからかってるよ!
わたしは足をひょこひょこ
動かし、桐生くんについて行く…
そんなわたしのペースに合わせて
ゆっくり歩いてくれる桐生くん。
「昨日の考えてくれたか?」
前を見たままで話す桐生くんに
「…うん。考えたよ。
わたしで役に立てるか
分からないけど…
大丈夫かな?」
わたしは下を向きながら答えた。
正直、わたしには
難しいかもしれない。
けど…
好きな人に頼まれて
断れる勇気を、今のわたしは
持ち合わせていない。
でも…
わたしも傍にいて見ていたい…
そう思ってわたしは決意したんだ。
何が出来るか分からないけど
やってみようって。
自分だけだったら、
頑張れないかもしれない…
だけど、頑張りたいと思えたのは
初めて好きになった人の
頑張る理由に、なりたかったから…
この気持ちを、今は
大切にしたい。
例え、この気持ちを
届けることができなくても…
「そうか。じゃあ5月から頼む」
下を向きながら歩くわたしの頭を
ポンポンしてきた!
思わず桐生くんを見上げると
陽の光を浴びて
キラキラ輝く、
笑顔の桐生くんがいた。
沢山の人達の中で
出会って、好きになった
桐生くん。
この出会いは、すごく
特別なものだから…
そんな風に思わせてくれた
桐生くんの傍にいれる、
唯一の方法だから。
動機が不純かもしれないけど、
それでも…
傍に居たい…
少しでも長く、その声を
聞いていたい…
輝く姿を見ていたい。
願わくば、その瞳に
わたしを映して欲しいと
思ってしまう。