君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
部活後、桐生くんに声を掛けられた。
「どう?やってけそうか?」
「大丈夫だよ!
慣れるまで時間がかかるかも
しれないけど…」
笑顔で桐生くんを見上げた。
そうか、と言って
優しく笑う桐生くん。
その時、桐生くんの肩に手を
まわす、1人の男の子。
ジッと見つめていると
わたしに、ニコっと微笑んだ。
えっと…誰かな?
「あ!俺、日向大輝!
よろしくねー!
ちなみに翼の幼馴染でっす!!」
太陽のように明るい笑顔の日向くん。
背は桐生くんと同じくらいかな?
明るい茶色の髪、色素の薄い瞳、
鼻が高くて、唇は薄い。
綺麗な顔立ちで
ニコニコ笑顔の日向くん。
桐生くんは夜を照らす優しい月の
ような人だけど、日向くんは
明るい太陽みたいな人だな。
それにすごく人懐っこい感じ。
「初めまして…春瀬流羽です。
よろしくお願いします!」
ぺこりと頭を下げると、
「大輝に敬語は使わなくていい、
タメだから」
「あ…そうだね。
えーっと、よろしくね」
すると日向くんが急に近づいてきた!
思わず後ずさりすると…
「あ!ごめん!急に近づいて。
驚かせるつもりじゃなかったんだけど」
シュンと肩を落とす、日向くん。
口が裂けても言えないけど…
頭に耳が見える。
その耳が垂れているような、
まるで、犬のよう…
心なしか、目もうるうるしていて
完全に犬にしか見えないよ。
すごく心が痛んだ気がして
すぐさま謝った。
「ううん!こっちこそ!
ごめんね?日向くん
びっくりしちゃって…」
肩を落とす日向くんを
見上げて謝る。
すると、また急に近づいてきて
わたしの手を握り、
ブンブン振りだした!
わわわっ!!
すごい力!!
「聞いてたとおり!優しい子だー!
しかも…ちっこーい!!
片手で持ち上げられそう!」
うっ…ちっこいって…
事実だけど!!
ていうか…
持ち上げられそうって!
思わずブンブン頭を振った。
そのとき、後ろから声が聞こえた。
「日向!流羽から離れなさい!」
顔だけで振り返ると、
そこにいたのは璃子。
すごく怒ってる!!
璃子は日向くんの頭を叩いた。
いってーと言いながら
しゃがみ込んだ。
「だ、大丈夫!?日向くん!」
わたしは、しゃがんで
日向くんの頭を撫でた。
「璃子…なにも叩かなくても。
わたしは大丈夫だから」
璃子は日向くんを見下ろしながら
「自業自得」と言い放った。
すると桐生くんも
「自業自得だな」と呟く。
2人とも…
きっと日向くんは握手と同じ意味で
手を握っただけなのに…
「ひでーよー!璃子っち!
俺は純粋に流羽ちゃんと
仲良くなりたいだけなのにー!」
立ち上がって璃子の周りを
ぐるぐるまわる日向くん。
…ふふ、耳としっぽが見える!
声に出しそうになるのを
堪えて、わたしは口元を覆う。
「もうっ!ちょろちょろしないで!
あんたは犬か!!」
「完全に犬だな」
2人に犬扱いされても
めげない日向くん。
わたしは我慢できなくて
声を上げて笑った。
「ほんとだね!すごく犬っぽい」
「えー、流羽ちゃんまで!
でも、流羽ちゃんになら犬って
言われてもいいかなー!」
駆け寄ろうとする日向くんの
首根っこを掴んで止める桐生くん。
「近寄るな、バカがうつる」
「っ!?ゴホっ!!おい、翼!!
苦しい!」
むせる日向くんを氷のように
冷たい目で見る桐生くんに、
さすがの日向くんも大人しくなった。
なんか飼い主と犬みたい…
それを見てわたしはまた笑った。
「すごく仲良しなんだね!
息がぴったり合ってる!」
2人のやり取りを
微笑ましい気持ちで
見上げた。
2人が、同時に振り向いた。
日向くんは、ニコニコしながら
「でしょー?
俺達、すっごく仲良しなんだー!」
と、桐生くんの肩に
手を回して、誇らしげに笑った。
桐生くんは…
「………」
無言で、明後日の方向に
顔を向けて、大きな溜め息。
かなりの温度差を感じるけど、
でも、なんだか2人の雰囲気は
やっぱり羨ましいくらいに
温かい感じ。
わたしと璃子みたいに…
「どう?やってけそうか?」
「大丈夫だよ!
慣れるまで時間がかかるかも
しれないけど…」
笑顔で桐生くんを見上げた。
そうか、と言って
優しく笑う桐生くん。
その時、桐生くんの肩に手を
まわす、1人の男の子。
ジッと見つめていると
わたしに、ニコっと微笑んだ。
えっと…誰かな?
「あ!俺、日向大輝!
よろしくねー!
ちなみに翼の幼馴染でっす!!」
太陽のように明るい笑顔の日向くん。
背は桐生くんと同じくらいかな?
明るい茶色の髪、色素の薄い瞳、
鼻が高くて、唇は薄い。
綺麗な顔立ちで
ニコニコ笑顔の日向くん。
桐生くんは夜を照らす優しい月の
ような人だけど、日向くんは
明るい太陽みたいな人だな。
それにすごく人懐っこい感じ。
「初めまして…春瀬流羽です。
よろしくお願いします!」
ぺこりと頭を下げると、
「大輝に敬語は使わなくていい、
タメだから」
「あ…そうだね。
えーっと、よろしくね」
すると日向くんが急に近づいてきた!
思わず後ずさりすると…
「あ!ごめん!急に近づいて。
驚かせるつもりじゃなかったんだけど」
シュンと肩を落とす、日向くん。
口が裂けても言えないけど…
頭に耳が見える。
その耳が垂れているような、
まるで、犬のよう…
心なしか、目もうるうるしていて
完全に犬にしか見えないよ。
すごく心が痛んだ気がして
すぐさま謝った。
「ううん!こっちこそ!
ごめんね?日向くん
びっくりしちゃって…」
肩を落とす日向くんを
見上げて謝る。
すると、また急に近づいてきて
わたしの手を握り、
ブンブン振りだした!
わわわっ!!
すごい力!!
「聞いてたとおり!優しい子だー!
しかも…ちっこーい!!
片手で持ち上げられそう!」
うっ…ちっこいって…
事実だけど!!
ていうか…
持ち上げられそうって!
思わずブンブン頭を振った。
そのとき、後ろから声が聞こえた。
「日向!流羽から離れなさい!」
顔だけで振り返ると、
そこにいたのは璃子。
すごく怒ってる!!
璃子は日向くんの頭を叩いた。
いってーと言いながら
しゃがみ込んだ。
「だ、大丈夫!?日向くん!」
わたしは、しゃがんで
日向くんの頭を撫でた。
「璃子…なにも叩かなくても。
わたしは大丈夫だから」
璃子は日向くんを見下ろしながら
「自業自得」と言い放った。
すると桐生くんも
「自業自得だな」と呟く。
2人とも…
きっと日向くんは握手と同じ意味で
手を握っただけなのに…
「ひでーよー!璃子っち!
俺は純粋に流羽ちゃんと
仲良くなりたいだけなのにー!」
立ち上がって璃子の周りを
ぐるぐるまわる日向くん。
…ふふ、耳としっぽが見える!
声に出しそうになるのを
堪えて、わたしは口元を覆う。
「もうっ!ちょろちょろしないで!
あんたは犬か!!」
「完全に犬だな」
2人に犬扱いされても
めげない日向くん。
わたしは我慢できなくて
声を上げて笑った。
「ほんとだね!すごく犬っぽい」
「えー、流羽ちゃんまで!
でも、流羽ちゃんになら犬って
言われてもいいかなー!」
駆け寄ろうとする日向くんの
首根っこを掴んで止める桐生くん。
「近寄るな、バカがうつる」
「っ!?ゴホっ!!おい、翼!!
苦しい!」
むせる日向くんを氷のように
冷たい目で見る桐生くんに、
さすがの日向くんも大人しくなった。
なんか飼い主と犬みたい…
それを見てわたしはまた笑った。
「すごく仲良しなんだね!
息がぴったり合ってる!」
2人のやり取りを
微笑ましい気持ちで
見上げた。
2人が、同時に振り向いた。
日向くんは、ニコニコしながら
「でしょー?
俺達、すっごく仲良しなんだー!」
と、桐生くんの肩に
手を回して、誇らしげに笑った。
桐生くんは…
「………」
無言で、明後日の方向に
顔を向けて、大きな溜め息。
かなりの温度差を感じるけど、
でも、なんだか2人の雰囲気は
やっぱり羨ましいくらいに
温かい感じ。
わたしと璃子みたいに…