君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
桐生くん、本当にどうしたんだろう?
わたしは結局放課後まで、
桐生くんのいつもと違う雰囲気が
気になっていた。
そして迎えた放課後。
「流羽、聖奈!天使の森行くよー!」
璃子の声に、わたしと聖奈ちゃんは
「「はーい!」」
と2人で手を挙げて返事した。
桐生くんのことは気になるけど
今は3人で楽しむことを考えなくちゃ!
教室を出て廊下を歩き出したとき
廊下にいる他のクラスの人達が
こっちを指差しながら
ひそひそ話している。
ん?
なんだろう?
「ねぇ…なんか…指さされてない?
わたし達…」
わたしの言葉に
璃子と聖奈ちゃんは
そう?気のせいじゃない、と
言いながら、わたしを真ん中にして
廊下を突き進む。
それはまるで…
わたしを守るように歩いているような…
そんな気がした。
下駄箱についても
色んな人から指を指され
わたし達に向けられる
どこか好奇な視線に
わたしは既視感を感じ
背筋が冷たくなる。
この感じ…
わたし、知ってる…
身体が震えた。
すると、璃子と聖奈ちゃんが
わたしの手を握って歩きだした。
びっくりしていることを無視して、
2人は天使の森で食べるケーキの話で
盛り上がっている。
「今日はなに食べよっかなー?
タルトもいいけど、
シフォンもいいよねー」
さんざん悩んでも、結局は
これ!っと思ったものを
飽きるまで食べるのが璃子流だ…
だから今日もきっとモンブランだ。
「じゃあ食べたいの全部頼んで
シェアしようよー!」
我ながらいいアイデア!…と
鼻歌を歌う聖奈ちゃん。
さっきまでこわばっていた身体が
楽になっていることに気づいた。
わたしの気持ちを知ってか知らずか
分からないけど…
2人が居てくれて良かった。
そう思った瞬間、
わたしはまた、苦しそうな
顔をしていた桐生くんを
思い出していた…
今のわたしのように、
心を軽くしてくれる人が
桐生くんの傍に
居てくれてますように…
そう考えて、
それが自分だったらいいのにと
思った。
好きだと、気付いてから
現実的な距離だけじゃなく、
心そのものに、近づきたい…
もっと色んな桐生くんを
知りたいと、願ってしまう。
どんな些細なことでも
いいから…
人を好きになるって、
楽しいや嬉しいっていう
感情だけではなくて、
苦しいや切ないっていう
感情もあるんだって、知った。
恋って、難しいな。
わたしは結局放課後まで、
桐生くんのいつもと違う雰囲気が
気になっていた。
そして迎えた放課後。
「流羽、聖奈!天使の森行くよー!」
璃子の声に、わたしと聖奈ちゃんは
「「はーい!」」
と2人で手を挙げて返事した。
桐生くんのことは気になるけど
今は3人で楽しむことを考えなくちゃ!
教室を出て廊下を歩き出したとき
廊下にいる他のクラスの人達が
こっちを指差しながら
ひそひそ話している。
ん?
なんだろう?
「ねぇ…なんか…指さされてない?
わたし達…」
わたしの言葉に
璃子と聖奈ちゃんは
そう?気のせいじゃない、と
言いながら、わたしを真ん中にして
廊下を突き進む。
それはまるで…
わたしを守るように歩いているような…
そんな気がした。
下駄箱についても
色んな人から指を指され
わたし達に向けられる
どこか好奇な視線に
わたしは既視感を感じ
背筋が冷たくなる。
この感じ…
わたし、知ってる…
身体が震えた。
すると、璃子と聖奈ちゃんが
わたしの手を握って歩きだした。
びっくりしていることを無視して、
2人は天使の森で食べるケーキの話で
盛り上がっている。
「今日はなに食べよっかなー?
タルトもいいけど、
シフォンもいいよねー」
さんざん悩んでも、結局は
これ!っと思ったものを
飽きるまで食べるのが璃子流だ…
だから今日もきっとモンブランだ。
「じゃあ食べたいの全部頼んで
シェアしようよー!」
我ながらいいアイデア!…と
鼻歌を歌う聖奈ちゃん。
さっきまでこわばっていた身体が
楽になっていることに気づいた。
わたしの気持ちを知ってか知らずか
分からないけど…
2人が居てくれて良かった。
そう思った瞬間、
わたしはまた、苦しそうな
顔をしていた桐生くんを
思い出していた…
今のわたしのように、
心を軽くしてくれる人が
桐生くんの傍に
居てくれてますように…
そう考えて、
それが自分だったらいいのにと
思った。
好きだと、気付いてから
現実的な距離だけじゃなく、
心そのものに、近づきたい…
もっと色んな桐生くんを
知りたいと、願ってしまう。
どんな些細なことでも
いいから…
人を好きになるって、
楽しいや嬉しいっていう
感情だけではなくて、
苦しいや切ないっていう
感情もあるんだって、知った。
恋って、難しいな。