君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
その後、わたしと桐生くんは
お互いに、顔を顔が赤いまま
それぞれの場所へと戻った。
そして、いよいよ試合開始の
ホイッスルが鳴る。
コートに立つ、背番号10の
ユニフォームを身に付けた
桐生くんを、ジッと見つめて
日々頑張った成果が、存分に
発揮できますように…と祈った。
「「よろしくお願いします!!」」
試合開始から、練習試合とは
思えないほど、鬼気迫る空気が
体育館を包んでいて、
その光景に、わたしは
ただ見つめることしか
できなかった。
スコアをつけながら、コートの
中で、果敢に攻め続ける
みんなの姿に、わたしの心臓は
ギュッと鷲掴みにされる。
相模先輩が言っていた通り、
お互いの力は、五分五分に見える。
でも…
その中でも、桐生くんは1人、
群を抜いているように見えるのは
わたしだけかな?
相手の小さな隙を突いて
攻撃をして、着実に点差を広げて
いく。
他の部員もそれぞれ、点を決めては
いるけれど、今のところ
桐生くんが、1番の得点源だ。
第4クウォーターを残して、
5分の休憩中、ベンチに座る
みんなに、ドリンクやタオルを
渡していく。
肩で息をつき、全身汗だくの
みんな。
点差はつけているものの、
試合はどう転ぶか、分からない。
このまま、逃げきることが
できればいいんだけど…
第4クウォーター開始早々…
相手チームの攻撃が激しく
なっているのが、分かった。
中でも、10番の箕輪くんを
軸にして、得点を重ねていき
点差は、どんどんとつまっていく。
残り時間3分…
一進一退の状態が続くなか、
ほんの少しの隙を突かれ、
箕輪くんにボールが渡った!
そして、箕輪くんが
スリーポイントエリアから
放ったボールは、綺麗な放物線を
描き、ゴールへと吸い込まれた。
残り時間が1分を切った場面で
逆転され、点差は3点…
箕輪くんと同様にスリーポイントを
決めても、同点で終わってしまう。
勝つためには、2回シュートを
決めなければいけない。
そのときだった!
相模先輩からの、ロングパスが
桐生くんに渡った。
その瞬間、守備に戻り遅れた
相手チームの隙をついて、
放たれたシュートは、
スリーポイントエリアから。
パシュッ!
綺麗な放物線を描いたボールは
収まるべきところに収まる…
とでもいうように、ゴールに
吸い込まれた。
「やった!!スリーポイント!!
残り時間は!?」
璃子の声に、わたしは
時計を確認する。
「あと、20秒!!」
ここで、もう1本決めないと
勝てない!
「みんな!あと1本っ!!」
わたしの声が届いたのか、
攻撃を仕掛けてきた、
相手チームのパスをカットしたのは
桐生くん!
ゴールに向かう背中に、
わたしは叫んだ!
「桐生くんっ!!飛んでー!!」
そして、それに応えるように
桐生くんが、ゴール目掛けて
大きく飛んだ!
ガンッ!!
ゴールに叩きつけたと同時に
試合終了のホイッスル。
ブザービートだ!!
ベンチが歓喜の声に包まれる中、
わたしは、思い出していた。
初めて桐生くんと出会った時に
見た、背中に輝く大きな翼を…
その光景が今、目の前にある。
わたしの目も、心も奪った
大好きな翼…
あの時も、今も、
色あせることのない光景を
わたしは、目に焼き付けた。
気持ちが通じあっても
キミに恋をして、
好きの気持ちが積もっていく…
恥ずかしくて、面と向かっては
なかなか言えないけど、
『大好きだよ』
ゴール下に立つ、桐生くんが
わたしに振り返る。
優しく見つめる、瞳に
わたしは、小さく微笑んだ。
お互いに、顔を顔が赤いまま
それぞれの場所へと戻った。
そして、いよいよ試合開始の
ホイッスルが鳴る。
コートに立つ、背番号10の
ユニフォームを身に付けた
桐生くんを、ジッと見つめて
日々頑張った成果が、存分に
発揮できますように…と祈った。
「「よろしくお願いします!!」」
試合開始から、練習試合とは
思えないほど、鬼気迫る空気が
体育館を包んでいて、
その光景に、わたしは
ただ見つめることしか
できなかった。
スコアをつけながら、コートの
中で、果敢に攻め続ける
みんなの姿に、わたしの心臓は
ギュッと鷲掴みにされる。
相模先輩が言っていた通り、
お互いの力は、五分五分に見える。
でも…
その中でも、桐生くんは1人、
群を抜いているように見えるのは
わたしだけかな?
相手の小さな隙を突いて
攻撃をして、着実に点差を広げて
いく。
他の部員もそれぞれ、点を決めては
いるけれど、今のところ
桐生くんが、1番の得点源だ。
第4クウォーターを残して、
5分の休憩中、ベンチに座る
みんなに、ドリンクやタオルを
渡していく。
肩で息をつき、全身汗だくの
みんな。
点差はつけているものの、
試合はどう転ぶか、分からない。
このまま、逃げきることが
できればいいんだけど…
第4クウォーター開始早々…
相手チームの攻撃が激しく
なっているのが、分かった。
中でも、10番の箕輪くんを
軸にして、得点を重ねていき
点差は、どんどんとつまっていく。
残り時間3分…
一進一退の状態が続くなか、
ほんの少しの隙を突かれ、
箕輪くんにボールが渡った!
そして、箕輪くんが
スリーポイントエリアから
放ったボールは、綺麗な放物線を
描き、ゴールへと吸い込まれた。
残り時間が1分を切った場面で
逆転され、点差は3点…
箕輪くんと同様にスリーポイントを
決めても、同点で終わってしまう。
勝つためには、2回シュートを
決めなければいけない。
そのときだった!
相模先輩からの、ロングパスが
桐生くんに渡った。
その瞬間、守備に戻り遅れた
相手チームの隙をついて、
放たれたシュートは、
スリーポイントエリアから。
パシュッ!
綺麗な放物線を描いたボールは
収まるべきところに収まる…
とでもいうように、ゴールに
吸い込まれた。
「やった!!スリーポイント!!
残り時間は!?」
璃子の声に、わたしは
時計を確認する。
「あと、20秒!!」
ここで、もう1本決めないと
勝てない!
「みんな!あと1本っ!!」
わたしの声が届いたのか、
攻撃を仕掛けてきた、
相手チームのパスをカットしたのは
桐生くん!
ゴールに向かう背中に、
わたしは叫んだ!
「桐生くんっ!!飛んでー!!」
そして、それに応えるように
桐生くんが、ゴール目掛けて
大きく飛んだ!
ガンッ!!
ゴールに叩きつけたと同時に
試合終了のホイッスル。
ブザービートだ!!
ベンチが歓喜の声に包まれる中、
わたしは、思い出していた。
初めて桐生くんと出会った時に
見た、背中に輝く大きな翼を…
その光景が今、目の前にある。
わたしの目も、心も奪った
大好きな翼…
あの時も、今も、
色あせることのない光景を
わたしは、目に焼き付けた。
気持ちが通じあっても
キミに恋をして、
好きの気持ちが積もっていく…
恥ずかしくて、面と向かっては
なかなか言えないけど、
『大好きだよ』
ゴール下に立つ、桐生くんが
わたしに振り返る。
優しく見つめる、瞳に
わたしは、小さく微笑んだ。