君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
ひゃー!!
やってしまったよー!
初対面の人間にあんなこと
言われても
なに?って感じだよね…
しかも、名前を聞かれたのに、
恥ずかしさのあまり、
無視するかたちで、逃げた…
あぁ…本当に反省…
校門前に全力で戻ってきたわたしは、
息をととのえながら、
肩を落としてトボトボ歩く。
ハア…ハア…ハア…
その時いきなり名前を呼ばれた!
「流羽ー!!」
ギギギッと音が鳴ってるんじゃ
ないかと思える、振り返り方に
なってしまった。
そこにいたのは
仁王立ちする璃子。
「璃子ー!!」
怒っているであろう璃子を無視して
思いきり抱きついた。
うう…どうしようーと
言うわたしの表情に璃子は
驚きの眼差しをむける。
「流羽…なんかあった?大丈夫?」
璃子は穏やかな声色で
わたしをのぞきこむ。
わたしは過去に義足のことで
イジメられたことがある…
それを知る璃子は
わたしがなにかされたと
思ってるんだろうな。
でも…
ちがうの、そうじゃない…
わたしは男の子を思い出していた。
男の子なのに綺麗で、
無表情なのに笑うと
穏やかになる瞳。
今までのわたしなら、
男の子はみんな
怖い存在でしかなかった。
わたしを奇異の目で見る
冷たい視線と、心ない言葉…
その度に心がどんどん
冷えていった事、今でも心に
ずっと残ってる。
でも、あの男の子は違った…
当然わたしのことは
知らないんだから
そういう目で見てこないのは
当たり前なんだけど。
でも…
あの男の子は、今まで出会った
人達とは、違う気がした。
どこがどう違うのかと
聞かれても、上手くは言えない…
直感…
それに近い気がしたし、
そうあって欲しいという、
わたしの願望みたいなものかも
しれない。
「初めて会った男の子に
自分から話しかけたの…
でも失礼な態度とっちゃった
かもしれない…」
わたしは学校に着いたところからの
行動を、ぽつぽつ話す…
すると璃子は大きなため息。
やっぱり…
わたし、男の子に失礼なこと
言っちゃったんだ…初対面で。
「わたし…悪いことしちゃったよね」
落ち込むわたしに
璃子から、思いもよらない言葉…
「流羽…それのどこが悪いことなの?」
「えっ?でも盗み見しちゃったし…」
わたしの肩に手をかけて
わたしの目線に合わせてしゃがむ。
「そのことについては謝ったんでしょ?」
コクリと頷く…
「で、すごいキレイって褒めた…」
コクコク頷く…
「どこに流羽が反省するところがあるの?」
???
「でも…初対面の人間に
いきなり盗み見されて、
一方的に喋られて…逃げ出されたら」
「流羽…じゃあ探して謝る?」
「えっ!?探す?」
うん!とニッコリ笑う璃子。
「そう!探して流羽の思うことを
ちゃんと分かってもらお?」
でも…
何年生かも、名前も知らない…
覚えてるのは…
背中に見えた翼と
わたしを見つめた顔だけ。
「顔しか覚えてないよ…?」
「大丈夫!!あたしに任せて!!」
腰に手をあて胸を張る璃子。
でも璃子なら可能かもしれない…
男女問わず友達が多いから。
でも…
人に頼ってしか謝れない自分を
あの男の子は許してくれるのかな…
駄目だよね…
わたしが自分で探さなきゃ!
ウジウジして、言いたいことを
言えない、わたしは
卒業しなきゃ!
やってしまったよー!
初対面の人間にあんなこと
言われても
なに?って感じだよね…
しかも、名前を聞かれたのに、
恥ずかしさのあまり、
無視するかたちで、逃げた…
あぁ…本当に反省…
校門前に全力で戻ってきたわたしは、
息をととのえながら、
肩を落としてトボトボ歩く。
ハア…ハア…ハア…
その時いきなり名前を呼ばれた!
「流羽ー!!」
ギギギッと音が鳴ってるんじゃ
ないかと思える、振り返り方に
なってしまった。
そこにいたのは
仁王立ちする璃子。
「璃子ー!!」
怒っているであろう璃子を無視して
思いきり抱きついた。
うう…どうしようーと
言うわたしの表情に璃子は
驚きの眼差しをむける。
「流羽…なんかあった?大丈夫?」
璃子は穏やかな声色で
わたしをのぞきこむ。
わたしは過去に義足のことで
イジメられたことがある…
それを知る璃子は
わたしがなにかされたと
思ってるんだろうな。
でも…
ちがうの、そうじゃない…
わたしは男の子を思い出していた。
男の子なのに綺麗で、
無表情なのに笑うと
穏やかになる瞳。
今までのわたしなら、
男の子はみんな
怖い存在でしかなかった。
わたしを奇異の目で見る
冷たい視線と、心ない言葉…
その度に心がどんどん
冷えていった事、今でも心に
ずっと残ってる。
でも、あの男の子は違った…
当然わたしのことは
知らないんだから
そういう目で見てこないのは
当たり前なんだけど。
でも…
あの男の子は、今まで出会った
人達とは、違う気がした。
どこがどう違うのかと
聞かれても、上手くは言えない…
直感…
それに近い気がしたし、
そうあって欲しいという、
わたしの願望みたいなものかも
しれない。
「初めて会った男の子に
自分から話しかけたの…
でも失礼な態度とっちゃった
かもしれない…」
わたしは学校に着いたところからの
行動を、ぽつぽつ話す…
すると璃子は大きなため息。
やっぱり…
わたし、男の子に失礼なこと
言っちゃったんだ…初対面で。
「わたし…悪いことしちゃったよね」
落ち込むわたしに
璃子から、思いもよらない言葉…
「流羽…それのどこが悪いことなの?」
「えっ?でも盗み見しちゃったし…」
わたしの肩に手をかけて
わたしの目線に合わせてしゃがむ。
「そのことについては謝ったんでしょ?」
コクリと頷く…
「で、すごいキレイって褒めた…」
コクコク頷く…
「どこに流羽が反省するところがあるの?」
???
「でも…初対面の人間に
いきなり盗み見されて、
一方的に喋られて…逃げ出されたら」
「流羽…じゃあ探して謝る?」
「えっ!?探す?」
うん!とニッコリ笑う璃子。
「そう!探して流羽の思うことを
ちゃんと分かってもらお?」
でも…
何年生かも、名前も知らない…
覚えてるのは…
背中に見えた翼と
わたしを見つめた顔だけ。
「顔しか覚えてないよ…?」
「大丈夫!!あたしに任せて!!」
腰に手をあて胸を張る璃子。
でも璃子なら可能かもしれない…
男女問わず友達が多いから。
でも…
人に頼ってしか謝れない自分を
あの男の子は許してくれるのかな…
駄目だよね…
わたしが自分で探さなきゃ!
ウジウジして、言いたいことを
言えない、わたしは
卒業しなきゃ!