記憶を失くした少女【完】
「今日はサンドイッチ作ったんだ。お昼はここでみんな揃って食べよう」
右手に見るからにデカいと思われる弁当袋を持った、宇佐くん。
スポーツでもしているのかと思うぐらい体格がよく、背も高いから、縦方向に伸びた筋肉マッチョって感じだけど、言うなればそこまでマッチョって感じじゃなくて、程よい筋肉で女子が見たら叫ぶだろうな~って感じ。
例えが下手くそ過ぎたけど、とにかく言いたいのはそんな人なのに手作りサンドイッチなんて意外で可愛いなってこと!
しかも、この人だけ雰囲気が爽やか………………。
「コイツは……」
遥輝が説明をしようと喋ろうとしたとき、大平が分かったように口を開いた。
「まさか……………コイツを姫にする気じゃねーよな!?」
「姫はもう萌がいんじゃん」
それに対して天野くんは落ち着いている。
いや、大平くんが落ち着きなさすぎるんだ………!
「2人目の姫ってことか」
「俺は面白いと思うよ?」
ほら、宇佐くんたちは落ち着いてるし………。
でも、姫ではないんだよね。
「いや、コイツ俺の"友達"」
"友達"だから(笑)