記憶を失くした少女【完】
「着いたぞ。今日はこの辺で良いんだよな?」
繁華街の隅っこの方に、そう言って遥輝はバイクを止めてくれた。
「うん。ありがとう」
「お前1人で本当に大丈夫か?また変なやつに絡まれそうで怖いんだけど」
「なんで遥輝が怖がるのよ(笑)私は大丈夫よ。ここから目的の場所は近いから」
今日は凌馬さんに会う日。
最近会えてなかったから、久しぶりバーに行って語り合うの♪
「気をつけていけよ」
「ここまで送ってくれてありがとう。また明日ね」
「あぁ」
軽く手を振ると、遥輝はバイクを発進させ、帰っていった。