記憶を失くした少女【完】
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_____カランっ♪
「いらっしゃいませ♪……………って、あれ!?山田さんじゃないですか~♪」
凌馬さんが帰ったあとは、早速『☆Dream☆』に向かった。
いつもの店員さんが笑顔を浮かべ、私を椅子の方に案内する。
「今日はいかがなさいますか~?いつものように前髪を軽く切って、後髪は毛先を整えるぐらいに致します?」
「うん!あと、茶色にお願いできるかな?えっと、アッシュブラウンでお願いします!」
ナチュラルブラウンは少し暗すぎるから。
「え、髪色お染めになるんですか!?」
「え、はい………可笑しいですか?」
店員さんはなぜか驚いた顔をしてる。
染めることがそんなに驚かれるようなことなの?
「いや、スゴく今の色似合ってたから勿体なく感じてね……。あ、ごめんなさい!店員なのに引き止めちゃって」
「いえ。そんなに似合ってましたか?」
自分じゃよく分かんないけど……………。
「えぇ!!初めてあったときの金髪よりは遥かに似合ってましたよ。それに、その髪色でお友達のことを嬉しそうに話す山田さんが印象的でしたから、それもあるのかも!」
私そんなに嬉しそうに話してたんだ……………。
でも、確かに今この髪色を変えてしまうと、遥輝たちとの思い出さえも消えてなくなりそうな気がする。
「…………………やっぱり今日は前髪切って、後髪は軽く整えるだけにしときます!」
「かしこまりました♪」
店員さんはそんな返事に何だか嬉しそうだ。