記憶を失くした少女【完】
「萌ちゃんー!」
「………………………綺羅ちゃん」
いきなり話しかけてきた私に、すっごく驚いている。
みた感じRYUSEIの人たちはいないね?
「何でそうノコノコと話しかけてこれるの?私は綺羅ちゃんに酷いことしたのに。またおあいこっていう気?」
まぁ、それもあるんだけど………………。
「安心してよ。萌、責任取って姫辞めるから」
「…………………はぃ!?」
「一回で聞き取りなさいよぉ!だーかーらぁ、萌アンタに酷いことしたから罪悪感って言ったらなんか簡単になっちゃうけど、RYUSEIにいられないの!」
まさか、
「遥輝にカミングアウトしたの!?」
「…………してない。する気だった。でも、萌の口からは言えなかった」
それならまだセーフだよね!
「だからさ、アンタから言ってよ」
…………………へ?今なんと???
「みんなからハッキリと嫌いだって聞くの、ちょっと辛いから………………」
萌ちゃん…………………。
「私から言ってもいいんだね?」
「うん。萌をどんなに悪く言ってくれてもいいよ。そこは任せるから」
「じゃあさ、LIME教えて?伝えたら連絡するから」
私は今後の連絡用に、萌ちゃんのアカウントを追加した。