記憶を失くした少女【完】
「あ、遥輝たちと会うつもりなんでしょ?連絡してあげる」
萌ちゃんはそう言うと携帯を取り出し、耳にあてた。
「萌だよ~!あのねぇ、今綺羅ちゃんと一緒にいるのぉ」
『は!?』
「綺羅ちゃん遥輝たちに話しがあるらしいよ?電話も何だし、直接今から会うでしょ?」
『……………………綺羅が、俺らに?』
「うん。まぁ、萌は事情知ってるけどぉ~今は言えないなぁ~。今、どこにいるのぉ?」
『○✕のコンビニ………』
ってことは、ここからそこまで遠くないよね。
「萌ちゃん!私行ってくるね!」
電話をしてくれた萌ちゃんに一言かけると、私は遥輝たちがいるコンビニへと駆け出した。
「○✕のコンビニね!綺羅ちゃん、遥輝がねぇ~………………って、行っちゃった!!」
『はぁ!?』
「たぶん遥輝たちのいるコンビニに向かったと思うんだけどぉ………………大丈夫かなぁ?」
『チっ』
_____ブチ。プー………………プー………………。