記憶を失くした少女【完】
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_____カラン♪
「いらっしゃいま___…………綺羅?」
「暇だから来てみた」
「お前その髪…………………あ、そこのカウンター席座れば?」
夜は凌馬さんが置いていった地図を見ながら、凌馬さんが経営してるバーへやって来た。
髪色を変えたからか、凌馬さんは一瞬私を見て固まった。
「髪色変えたんだな。誰だか分かんなかった(笑)」
「美容院言ってきたの。そしたら髪も巻いてくれてね、メイクもしてくれたの♪」
今日あったことを話す。
「へぇ~、それは良かったな!あ、飲み物はメロンソーダで良かったか?」
「うん」
凌馬さんは私の机の前にメロンソーダを入れたグラスを置いた。
上にはバニラアイスがのっている。
「前の綺羅っぽくはないけど、そっちの方新鮮で俺好きだわ。清楚な感じっていうの?」
そういうと凌馬さんは微笑んだ。
「私もこっちの方がいいなって思ったんだ!」
褒められて気分の良くなった私は、ニヤニヤしつつメロンソーダを一口飲んだ。