【短編】 ねえ、好きです。
ねえ、好きです。
ーーー翌日の昼休み
サアー…と冷たい風が髪を撫でる。
寒い冬の昼の時間、私と佐藤くんは中庭にいた。
「……久しぶり、だよな」
ははっと笑って言う。
『…ごめんなさい。避けてて』
素直に謝ってみる。
「………なあ、理由聞いていい?」
少し息を吐いてキミは私の顔を真っ直ぐ見て言った。
聞かれるのはわかってた。
わかってた通りの言葉に腰掛けてたベンチから立ち上がる。