イケメン医師は今日も新妻が可愛くて仕方ない
さすがにシーツの肌触りを感じて私はハッとした。
パチッと目を見開くと、伊吹は大丈夫だというように笑っている。
「千花、大丈夫。怖がらないで。今日は流石にしないよ。千花が奥さんの自覚が持てたその時には奪うから。それまではまずは夫婦だけど、甘い恋人から始めよう?」
色気たっぷりなのに、優しく包まれながら伝えられる言葉に嘘はない。
そもそも伊吹は私に嘘をつかない。
だから信じられる。
「分かった。それにしても初めての私に合わせてくれてるよね?ありがとう伊吹」
そう言うと、ギュッと私の肩口に顔をつけてボソボソと呟く。
耳元が少し赤いのが見えた。
「ほんと、千花はそういう所が反則的だよ。可愛くて仕方ない。キスは手加減しないし遠慮しないから、覚悟して」
そう言うと食べられるんじゃないかってキスがたくさん降ってきて、その日がファーストキスだったのに数え切れないほどのキスに溺れた日になった。
色んなことが初めてなのに、私はそのキスにすっかり骨抜きにされていて。
伊吹からのキスに嬉しさと、ときめきを感じていた。