イケメン医師は今日も新妻が可愛くて仕方ない
落ち着く前に来るのは大抵荒波です
こうして、職場の心配までしっかり対処済みのお陰でとりあえず仕事に支障をきたすことなく過ごして早いもので2週間。
結婚生活の方も順調そのものと言える。
元々お互いの事を大体分かっているくらい長い付き合いのある幼馴染みだった私達は、生活を一緒に始めたら実に馴染むのも早かった。
戸惑ったのも、ほんの数日だ。
それ以降はそれが自然だと思えるほど、すんなり二人の生活が送れている。
私と伊吹の休日が被るようにシフトを組んでくれていた師長や内科部長のお陰でもある。
師長に聞いてみたら、ニコニコと微笑ましげに教えてくれた。
『結婚式も新婚旅行にもそうそう行けそうにないので、少しでも一緒に過ごせるようにしたいんです。お願いします』
内科部長と看護師長にそう伊吹が頭を下げてお願いしたらしい。
元より二人も伊吹の仕事ぶりにも人柄にも好感があるので、ひとつうなずいて協力してくれたそうだ。
そんなこともあり、内科の医師および内科のナースは私達の事を前もって知っていたという事になるのだ。
そして、職場でも家でも伊吹はすっかり腹黒さは形を潜めてすっかり私に甘い旦那様になった。
時間さえ合えば行き帰りは一緒。
ずれてる時はお互い様で、家事をこなしてもくれる。
そんな理想的な旦那様だ。