イケメン医師は今日も新妻が可愛くて仕方ない
次の休み。
千花はこの日準夜勤。
「千花、気を付けてな」
そう言って千花を仕事に送り出してから、千花に着てもらうドレスを選びにウェディングサロンに行った。
ウェディングドレスやカラードレスがずらりと並ぶ店内。
ここは結実の母の知り合いのお店。
かなりの急な式のため融通の利く、このお店を勧められて見に来た。
「加奈子の娘さんから、お嫁さんは可愛らしいからきっとプリンセスラインが似合うって言われたのよ。プリンセスラインやAラインのドレスはこっちね!」
そう言って案内された区画は、確かに可愛らしくふんわりとしたドレスが沢山ある。
その中でも胸元がビスチェで総レースに綺麗にパールが入ったドレスが目に付く。
千花はデコルテが綺麗だから、このドレスならそれが綺麗に見えるだろう。
見たところサイズ感も問題なさそうだ。
「これでお願いします」
そう言って選んだドレスを差し出すと、叔母の知り合いはニッコリ笑って言った。
「これ、シンプルなんだけど、上品に甘くまとまってるわよね!お嫁さんは旦那さんから見てこんな感じなのね」
にこやかに言われ、俺も笑って答えた。
「そうですね、うちの奥さんは甘くて可愛らしい人ですよ」
「もー、すんなり惚気られちゃったわ!ごちそうさま」
そうして千花のドレスと、それに合わせて俺のタキシードも選んでその日ドレス選びを終えた。