イケメン医師は今日も新妻が可愛くて仕方ない
やっぱり予測はつかない
その日も私は家でゆっくりしていた。
暖かくなってきて春が近づいてきているのが分かる。
そんな陽気の日だった。
洗濯物を干し終わりひと休みしようと、ソファーへ歩き出した時に唐突に起きた。
「パチン」
その音と共に、お股からサラサラと水が漏れてくる。
「うそ、まだ早いのに!」
そう思いながらも、止まらず漏れてくるこれは生臭い。
間違いなく破水だと気付く。
いつもポケットに入れて持ち歩いてたスマホで素早く産婦人科の直通電話番号にかける。
「はい、大石記念総合病院、産婦人科です」
「お疲れ様です。大石千花です」
「あら、千花ちゃん!もしかして何かあったの?!」
「つい今しがた破水してしまいました。段々、痛みも出てきました」
「了解、ウチの救急車回すからね!スグ行くから大丈夫よ!」
「はい、お願いします」
電話を切って、助けを呼べたことに気が抜けた途端に襲ってくる激痛。
息が上手くできなくなる程の痛みにフラっとくる。
なんとか倒れない様にしつつ、ソファーの側に這っていく。
ソファに腕と顔だけ預けて、なんとか間隔をおいて襲ってくる痛みをやり過ごす。
陣痛が、こんなに痛いなんて。
世の中のお母さん達凄すぎる!
なんてひたすら耐えていたら、外からサイレンの音が聞こえてきた。