黄色いレシート
☆☆☆

店が終ると、タエは裏口から出て森の中へと入って行く。


少女だったその姿は一瞬にしてタヌキへと変化した。


二足歩行のタヌキはタッパーを大切に抱えて森の中を歩いて行く。


岩と岩の間にできた隙間がタエの家だった。


入口にはちゃんと玄関があり、葉っぱをくっつけて作ったドアがある。


そのドアをスライドさせて中へ入ると、人間の家と同じような部屋が広がっていた。


岩の屋根からぶら下がっている懐中電灯をつけて、座椅子に腰を下ろすとホッとため息を吐き出した。
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