ずっと好きだ! 先生のこと
神秘的な魅力
部活も三年は夏で引退になり、受験一色!
線路沿いや道端に咲く花が、彼岸花から秋桜へと変わりはじめ、
袖を通す制服も移行期間を迎えたころのことだった。
通常の国語担当だった先生が急に転勤になり、
代わりに早川先生、あなたが来た。
慌ただしい時期だけに先生の登場シーン!?はとても印象的だったよ。
「今日から皆さんの国語を担当することになりました、早川瞳といいます。
これから一緒に勉強頑張って行きましょう!、どうぞよろしく!」
まだ教師になって二年目という、初々しさのある笑顔で挨拶する先生は輝いて見えた。
そう、先生の第一印象は、不思議なほど周りを惹きつけた。
品のある華やかさ。
まるで月下美人のような……
白い花だからって決して弱々しくなく、
その茎からも分かるように、芯の強さもうかがえる。
凛とした先生の姿からその花を彷彿とさせた。
みんなの顔を見ながら座席表を照らし合わせた時の、
そのうつむいた表情は、ほんの一瞬だけど儚げで、それがオレの胸を捉えた。
この時オレは、誰かを支えたい、は大袈裟かもしれないが、
力になりたいなんて、初めて思った瞬間。