ずっと好きだ! 先生のこと
し~んと静まり返った教室。
周りはちゃんと先生の話を聞き、あの北嶋も寝ないで授業受けてる。
「では実際に先ほど出た古語を使って文を書いてみて?」
と先生から、いつものように配られたプリントをやっている中、
オレは~描くことに集中して、忍び寄る足音にも気が付かなかった。
机と机の間の通路を歩いて来る、誰かの足元が見えた。
その足はオレの所でピタリと止まった。
「やべぇ!先生だ!」
オレの机の端を、先生はトントンと人差し指で軽く鳴らす、
「プリントやりなさい!」って事かな?なんて思いながら指を見つめていた。
次の瞬間描いてたノートは取り上げられ、先生はそのまま教壇に戻って行った。
渋々オレは、プリントをやり、最後の自由欄に、
「集中の仕方が分かりません!」と書いた。
そして終業ベルが鳴り、
「一条君は後でノートを取りに来るように!」
オレの顔を見て先生が言った。
何の事か分かってるわね!?なんて言わんばかりの顔してた。
「はぁ~、面倒くさ!」
思いつつ、放課後ノートを先生の所まで取りに行った。