ずっと好きだ! 先生のこと
先生と別れたあと、先生の色んな表情が浮かんでは消えする。
息が熱い。胸が張り裂けそうだ。
思わず、さっき来た道を走って戻り先生のあとを追った。
先生の後姿を見つけ、
「せんせーっ!!せんせーーっ!!」オレは叫んだ。
先生はびっくりしながら振り返った。
オレに気付くと、
「!?一条君どうしたの!!」
オレは息も整わないうちに、
「せんせーーっ!!」叫んだあと
「好きだ……」
聞こえるはずもない声でそう言った。
「何!?聞こえない!!」
先生が遠くで言っている。
これがオレと先生の距離。
思わず苦笑した。
オレは思い直して、
「せんせー!!また明日!!」
今はこれがオレの精一杯ってか!?
先生はオレに大きく手を振ったあと、
等間隔の街灯をくぐり抜け消えて行った。
逢いたいと思うのはオレだけ。
先生はオレに後ろ髪引かれることもなく、帰って行った。
相手にもそう思わせたい。
そう見てもらえるだけの大人になりたい!
そんな気持ちが募るばっかりだ。
この時、オレは先生の気持ちなんてしる由もなった。