ずっと好きだ! 先生のこと
回を重ねるごとに、そんな補習時間もマンネリ化し始めた頃、
残る生徒の数もばらつきを見せ始めた。
受験という人生の大きな第一関門の壁は厚く、それを突破するために塾へ行ったり、
家庭教師に教えてもらったりと、それぞれに事情を抱えていた。
それほどシビアだと言う事。
一人、二人と欠けて行き、数人て時もあった。
でもそれは仕方のないこと。
この補習時間は、そんな重圧から逃れるための一時的なオアシスだったんだろうな。
みんな苦しんでる証拠だ。
そんな中でもオレは休まず出席した。
だって、
先生に逢いたいから……
勉強から逃れているのではなく、明日への活力となる。
それと、先生の表情を一つ一つを見逃したくないから。
こんな時でないと、先生に近付けない。
もちろん!親父との約束もあるし!勉強は前以上に取り組んだ。