ずっと好きだ! 先生のこと
交錯する思い



ある放課後の事、はやる気持ちを抑えていつもより早く教室へ向かった。

もちろん先生に逢うために! いや、教えてもらうためにか。


すると何やら笑い声が聞こえて来た。

見ると、南先生がいた!その横で先生が笑ってる。



…………っ!!


何かまずいものでも見たような気まずさ、と同時にあの時と同じ感情がよみがえった!

上半身がカーッと熱くなって、居たたまれない気持ち!


きっとオレの前では見せない笑顔。

先生のあんな顔、見たことない……


そりゃ、「つき合ってる!」なんて堂々と言わねぇよな?まして生徒の前で。

悪いことしてないのにオレは影に隠れて、教室に入るタイミングを失った。


二人きりで何話してるんだ!! あんな楽しそうに!しかも教室で!

何でオレが気を遣わなきゃいけないんだろう!!むしろ気を使わなきゃいけないのは彼奴だろう!!

見せつけたいのか!自分はこんな至近距離で触れ合えるって!

そう叫びたかった。

何も出来ずオレはそっと教室を後にした。


「クソっ!!何であの時教室に入るの躊躇ったんだろう!

何でそこまで意識しなきゃいけないんだ!!」


帰り道、おそらく大きな独り言を言ってたであろうオレは、悔しくて悔しくて、

当たれるものも無く、その怒りを爆発させることも出来ない!

出来るとしたら、温まりもない、誰もいない部屋をめちゃくちゃにするくらいだ。



持って行きようのない感情にその夜は振り回され眠れなかった!



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