ずっと好きだ! 先生のこと
気持ちを引きずったまま迎えた朝。
体の上に大きな岩でも乗っかかってるかと思うほど、体が重い。
その重い体を何とか起こして支度をした。
学校への足取りも、足枷でも付けられたかのように重いし進まない。
「おはよう。一条君!昨日は忙しかった?」
突然後ろから声がした。振り返ると、
いつもの優しい声で、変わらない笑顔……
先生……
そう思った瞬間、昨日の光景が蘇った。
二人仲良く笑ってる——————
ズキューンっ!!って胸に鉛をぶち込まれたように衝撃が走った。
そうだった。思い出したくもないのに。
オレの前で見せる笑顔はそう!教師としての営業スマイルのようなもの!だろ?
オレの気も知らずに先生が声を掛けて来た。
「あ~、おはようございます。はい、ちょっと用があって~」
心ここにあらずな返事をしたオレ。
「……!?」
心配気にオレを見た先生。
このまま先生と登校かよ。キツイな……
ホントなら嬉しいはずなのに、この場から立ち去ってしまいたい気分。
まだ一日始まったばかりなのに、学校に着いた時には、一ヶ月やり切ったように疲れた。