ずっと好きだ! 先生のこと
「先生、好きだ……」
「……!!」
辛うじて聞こえるような音で、その一言をオレは先生に放った。
先生は驚きのあまり声が出ない、いや返す言葉が見つからないようだった。
俯いたままの先生。
きっとこのままの状態で、先生は沈黙を守ったまま、この場を終わらせようとしてるんだなとオレは悟った。
「はぁ~」
オレは大きく溜息をついた。
「すっきりした。今の事忘れてください!」
オレは気持ちをすぐに切り替えて笑って見せた。
分かってた。叶わないって。
でもモヤモヤした気持ちからこれで解放される。
言わないでいるより、言った方がよっぽどマシだ。
今度は違う胸の痛みとの戦いが始まるだろうけど、これで良かったんだと思う。
そう思えた。後悔はない!
あの時梁瀬もこんな気持ちだったのかな——————
そして行ことすると、
「私はまだ何も答えていない」
「……!?」
いきなりの先生の声にびっくりして足を止めた。
先生はオレの方に歩いて来てオレの手を引き留め、誰もいない教室に連れて行った。