ずっと好きだ! 先生のこと


「あ!そうだ」


突然先生は袋から何かを取り出した。

取り出してすぐ、オレンジと紺の二色使いのマフラーをオレの首に掛けた。


「メリークリスマス」


「……!?」


「頑張って編んだんだからね?大事にしてよ?」


「あ、ありがとう」


「結構得意だったりするのよね?」


「……」


思い掛けないプレゼントに声も出なかった。

先生も忙しいのに時間の合間に編んでくれたんだ。

その気持ちがとても嬉しかった!


それにオレの好きな色覚えててくれたんだ——————


「大事にする!」


改めて、


「メリークリスマス!先生」


オレは先生の手を夜空にかざし、指に乗るダイヤのように星とリンクさせた。


「いつか本物をこの指にはめてあげる。オレ先生を嫁さんにする!絶対に!」


「期待しないで待ってる」


驚いた顔を見せたものの、先生は笑って返した。


先生は冗談だと思ってるかもしれないけど、オレは本気だ。

どんな事があっても必ず迎えに行く。

オレは先生の手を握った。


このまま時間が止まればいいのに……




< 67 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop