ずっと好きだ! 先生のこと
そのまま、先生と手を繋ぎながら、先生のマンション近くまで送った。
離れ難い。この手を離したら、この上ない淋しさが押し寄せてくる。
「遅くなっちゃうから……」と先生。
「うん」
沈黙が続く。
「明日も学校で逢えるから。明後日も明々後日も、その次の日もずっとずっと」
先生は言う。
分かってるけど、体が言う事聞いてくれない。
しばらく手を繋いだままその繋いだ手を見つめてた。
「じゃぁ行くね?」
そう言うと先生はオレの手を振り解いて行こうとした時、オレは先生の手を引き寄せ、思わず抱き締めた。
「一条君?」
「……」
「一条君、苦しい」
「先生、どうしようもなく好きだ。どうしようもない」
きつく抱き締めた。
この日オレは禁断の果実を口にした。