ずっと好きだ! 先生のこと
ある昼休みの事、辺りを見渡しても北嶋がいない。
別の所では——————
「北嶋君、話って何?」
「うん。梁瀬、俺お前の事ずっと好きだった。ぶっちゃけ、一年の頃からずっと。
俺とつき合ってほしい!」
「……ごめん。好きな人いるから」
「一条の事か?」
「うん」
「そか。ま、何となく分かってたけどな?で、告った?」
「うん。でもダメだった。好きな人いるって。タイミング逃したかも。私もずっとアイツの事好きだったのに」
「そか。何かやり切れねぇな?あ!でも俺一回やそこらでお前の事諦めないから!」
「ふぅ」
「今鼻で笑ったな?」
「笑ってないよ!」
「いや、笑ってる方がいい!お前には笑顔が一番似合ってるよ」
「……」
今まで我慢していた思いが込み上げて来た。
俯いて、肩を揺らして泣き出した梁瀬を、北嶋は見てない振りして彼女の側にいた。
落ち着くまで、ずっと。