君が好きです
みんな責めないで、晃は悪くない。


言いたいのにーーー



「華恋ッ」


フワリ、と背中腰が暖かく誰かに抱き締められたと気づく。


「翼くんーーーどうして?」


どうしてここに?



言いたいのに、言えない。


「華恋が、泣いてるって聞いたから」



それより先に言葉を繋ぐ。


嘘………広まってんの?



「違うの、これは………晃が悪いんじゃ」


私は翼くんを見た。


冷たい目で、晃を見てる翼くん。



「華恋。妬くからまじで。

アイツばっかり、想わないで」



色っぽい声にドキッとする胸を抑えた。


余りのドキドキに、涙は引っ込みただ翼くんを見ていた。


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