君が好きです
聖くんの、声が、した。


まさか………



蹴りあげた………かわされる。



まさか、この人強くない?


こんなに強いのに無名のわけない。


私は、不思議に思った。


雷龍の幹部の蹴りを、たやすくかわす男……。



「華恋ッッ、大丈夫か?」


旬くんが、優しく引き寄せる。



「旬……くんッッ」


私は、涙を抑えきれず泣いてしまう。



怖かった。


本当に怖かった。


< 168 / 268 >

この作品をシェア

pagetop