君が好きです
きっと一番、悲しくて辛かったのはちかちゃんだ。


私は、自分が弱いのを不甲斐なさを呪った。


あんなに仲が良かったのに、信頼を一気に崩したのは私ーーー。


「ちがっ、ごめん。ごめんね、守れなくて」


取りつくって見ても、やっぱり目に映るのは……ボロボロになったちかちゃん。



「華恋ちゃん、ありがとう」



私は、その言葉の意味が分からなかった。



それからすぐ、空手教室に向かってもちかちゃんは来なかった。



< 184 / 268 >

この作品をシェア

pagetop