君が好きです

それぞれの想い

*翼side*


翌朝、学校前は騒然としていた。



その視線の先には、華恋と西道。


なるほど。

手を繋いで登校してる。


原因はあれか。


まあ、気持ちはわかるけどーー


「翼様!?あれ、いいんですの?」


翼様って……


突っ込みたい気持ちを押さえた。


「ああ、華恋が幸せならそれでいいから」


だってほら、あいつといる華恋はとっても可愛い。


あれは、あいつに向けられてる笑顔だから。


俺は、前へ進むから。


「私がいます!!私が、います」


ん?こいつ、名前なんだっけ?


「ありがとうな」

ただ、そう笑った。


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