君が好きです
「おい、西道!ーーお前マジで、弱いな。

軽くパンチしただけだぞ。


本当、顔はイケメンなのに、勿体ないな」


哀れな目を西道に送る速見に、苦笑いの俺。


「いきなりだったから……」


なんて、言い訳するし。


「華恋が好きなら、強くなれ。


アイツは強くてもやっぱり女だ。


現にアイツは、あの男に負けた」



そう、空手有段者のあの華恋が簡単に抑え込まれた。


それは、事実だ。

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