君が好きです
野次馬がたくさん居て、よく見えない。
大股に近づいて野次馬を掻き分けて進むと、不安げに泣きそうな華恋が、西道に抱き締められていた。
振りほどこうとしても、振りほどけない。
こいつのどこにそんな力がある?
「やっ、やだっ離して晃‼」
「おい、華恋に触るな。華恋は、俺の女だ」
華恋が、見てる。
華恋が、見てるのは西道だった。
悲しそうに見てる。
俺はそんな君を抱き寄せて、教室を出ていった。
大股に近づいて野次馬を掻き分けて進むと、不安げに泣きそうな華恋が、西道に抱き締められていた。
振りほどこうとしても、振りほどけない。
こいつのどこにそんな力がある?
「やっ、やだっ離して晃‼」
「おい、華恋に触るな。華恋は、俺の女だ」
華恋が、見てる。
華恋が、見てるのは西道だった。
悲しそうに見てる。
俺はそんな君を抱き寄せて、教室を出ていった。