君が好きです
「なんだよ~はは。はあ、疲れたし」


「けどありがとうございます。


優しいですね、先輩は。


俺のことは誰の目にも止まらない。


華恋には金澤がいる。


俺に入る隙はない。


けどーーー本当に好きだった」



純粋で、ひたむきな恋。


ただ、好きになっただけ。


くしゃり、と顔を歪ませて西道は口を引き結ぶ。


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