【短】世界でたった一人、愛してはいけない『人』

「ねっ、ルルちゃん」

「なんですか、神さま」

「実はね、今はもう夜なんだよ」

「はぁ……」

「てことで、僕と一緒に寝ようか!」

「は、はぁ……って、はい!?」


神さまは、私に驚く暇さえくれません。

私をお姫様抱っこして、ベッドへと運び込みます。

同じ部屋の中ですから、すぐですね!



せめてもの抵抗に


「パ、パジャマは……?」

「魔法ですぐだよー」


神さまがパチンと指を鳴らすと、私はパジャマへと着替え終えていました。

かすかに石鹸のいい香りもして……。

って、これも魔法ですかね!?


抵抗が抵抗じゃありませんでしたね。

むしろ私の首を絞めたような気がします。



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