もっともっと、キミのことを愛したいのに。

私が何も言わずジト目でマミちゃんを見つめていると、マミちゃんはふと私のブレザーのポケットを覗き込んだ。


「あんた、ブレザーのポッケに誰かの生徒手帳入ってるわよ。」


「えっ?誰のだろ。」


5月には少し暑い私のブレザーは椅子の背にかかっている。
マミちゃんに言われてブレザーのポケットを見ると確かに赤色の生徒手帳が入っていた。


...ん?赤?
赤って、一年生の学年カラーでは...。

まさか...。

なぜか頭にポッと浮かんだのは笹目千歳ファーストキス強奪事件の犯人であるあの男の子。


いやいやまさかそんなことが...、

いや、それしか心当たりねぇわ...!!!!

< 17 / 30 >

この作品をシェア

pagetop