もっともっと、キミのことを愛したいのに。

もちろん生徒手帳には色々な情報が書いてある。

誕生日は2月16日なんだ...名字と一緒...
血液型はA型、クラスは1-D、部活はテニス部...

へぇ、そうなんだ...
「何してるんですか?千歳先輩」


へ?


静まり返った空間に突如響いた男の子の声。

バッと生徒手帳から顔を上げると目の前には今しがた読み込んでいた生徒手帳の持ち主である男の子が、ニタニタと憎たらしい笑みを浮かべて私を見下ろしていた。

油断してしまった...

「な、んっも...してないけど?」

生徒手帳を熟読していたところを見られた恥ずかしさで事件の怒りを忘れ完全に下手に回った私。

しかも動揺してるのがバレバレ。

あー!これじゃあどっちが年上なのかわかったもんじゃない!!


「先輩、もしかして、ですけど俺の生徒手帳読んでました??」


目の前の男の子はさぞかし楽しそうに私に目線を合わせて話しかけてくる。

くっ...こいつ全部わかった上でバカにしやがって...!
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