もっともっと、キミのことを愛したいのに。


そう分かった途端、一気に唇に意識が集まった。

そこから感じる柔らかさや熱。

どこか遠くから、マミちゃんの声が聞こえる気がする。
でも頭が働かなくて、それ以上考えられなかった。


なに、なんなの。こんなの、私知らない。


驚きと初めての感触にこの男の子は誰なのかとか、ファーストキス奪われちゃったとか、そんな事は考えられなかった。

ただ分かるのは、見開きっぱなしの私の目に映るイケメンが私にキスをしているということ。


私、見知らぬイケメンにキスされちゃってるんだ...。

────なんで??


「ちょっ...と!!」


我に返った私はやっと男の子の胸を押して離れることが出来た。

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