蒼い季節
突然の出会い
空を見上げると、真っ青な空に白い雲がふわふわと漂っていた。
俺の気持ちとは正反対だ。

軽い5月病。
ありきたりな言葉では、そういうのかもしれない。

去年まで通っていた高校の校舎を後にして、1人暮らしをはじめ、はや一ヶ月。
大学の空気にも慣れ始めたこのごろは、退屈な日々を毎日何となくやり過ごしていた。

「だってよー、もっとさー、ガキのころの大学生って大人なイメージじゃん」

隣にいた三芳に声をかけた。

「まーなー、確かにさ、受験受験な日々からも開放されて、やりたいこととかやってさ、そういうイメージはあるわな」
< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop