甘い魔法にかけられて
結局KYが帰って来たのは
お昼休憩が終わる頃
注文したお弁当がそのまま長机にあって
二人でランチに行ったのだと
気分が落ちる
あの女性は帰ったのか
はたまたKYのマンションに居るのか
事務所へはKY一人で戻って来たようで
気になるけれど
気にしないように
売り上げ伝票の山と格闘するとこにした
「柚ちゃん、これ・・・」
「柚ちゃん、白洋堂から荷物届いてないかな?」
「柚ちゃん、販促サンプル什器のことだけど・・・」
差し出されたカタログを受け取る
届いた荷物の場所を教える
販促活動リストファイルを渡す
何度話しかけられても
俯いたままで視線を合わせることをやめた
もちろん一歩すすんで50歩後退したような
あからさまな態度に
少しずつKYの表情が曇る
時折盗み見るKYの横顔に
胸が締め付けられるよう
でも・・・
ちゃんと線引きしなければと
頑張っていたのに
トイレから出た途端
壁に寄りかかるKYを見て固まった
「柚ちゃん・・・」
ジワリと距離を縮めてくる
逃げなきゃと頭ではわかっているのに
身体が動いてくれない
「ねぇ、柚ちゃん?」
気がつくとすぐ目の前に
KYのネクタイが見えた
お昼休憩が終わる頃
注文したお弁当がそのまま長机にあって
二人でランチに行ったのだと
気分が落ちる
あの女性は帰ったのか
はたまたKYのマンションに居るのか
事務所へはKY一人で戻って来たようで
気になるけれど
気にしないように
売り上げ伝票の山と格闘するとこにした
「柚ちゃん、これ・・・」
「柚ちゃん、白洋堂から荷物届いてないかな?」
「柚ちゃん、販促サンプル什器のことだけど・・・」
差し出されたカタログを受け取る
届いた荷物の場所を教える
販促活動リストファイルを渡す
何度話しかけられても
俯いたままで視線を合わせることをやめた
もちろん一歩すすんで50歩後退したような
あからさまな態度に
少しずつKYの表情が曇る
時折盗み見るKYの横顔に
胸が締め付けられるよう
でも・・・
ちゃんと線引きしなければと
頑張っていたのに
トイレから出た途端
壁に寄りかかるKYを見て固まった
「柚ちゃん・・・」
ジワリと距離を縮めてくる
逃げなきゃと頭ではわかっているのに
身体が動いてくれない
「ねぇ、柚ちゃん?」
気がつくとすぐ目の前に
KYのネクタイが見えた