甘い魔法にかけられて
「今、奴らは絶賛喧嘩中らしくってさ、仲裁を求めてやって来たってわけ、僕はどちらも知り合いだからね」
思い出したかのように
クスクス笑うダサいKY
「もちろんあの後、彼女の婚約者の槙野良吾が迎えに来て一件落着した」
・・・え?
「でも、事務所に戻ったら、僕は柚ちゃんから目も合わせて貰えなくなってるし、挙句の果てには“関係ない”って避けられるし・・・」
「あ、あの・・・それは・・・」
「ま、でも‥それって柚ちゃんが僕と優里亜さんとのことにヤキモチを妬いたってことだよね」
またも口元を隠してクククと笑うKY
・・・いつのまにか窮地ですよ
・・・ヤキモチ‥って
優里亜さんとの事を疑って
勝手にヤキモチを妬いた上
KYを思いっきり傷つけてしまった
・・・ヤバイ
みるみるうちに熱を持つ頰
恥ずかしくて顔から火が出そう
「・・・すみません」
蒸気機関車の煙突が頭に突き刺さっているかのように
カーーッと熱くなる頭から
湯気が出る気がする
「真っ赤だけど・・・」
またもクスッと笑われて
更に更に恥ずかしくて俯く
「ごめん・・・なさい」
消えそうな小さな声も
シンとした部屋には関係なく響き
「誤解は解けたよね?」
「はい」
「じゃあ一宿一飯の恩義デートは予定通り週末だから・・・いいね?」
「・・・はい」
ニコリと微笑んで靴を持って立ち上がったダサいKYを玄関まで見送ると
「黙ってちゃ気持ちって伝わらないんだからね」
そう言って頭をポンポンと撫でた
「はい」
その手が温かくて
久しぶりに頰が緩んだ
思い出したかのように
クスクス笑うダサいKY
「もちろんあの後、彼女の婚約者の槙野良吾が迎えに来て一件落着した」
・・・え?
「でも、事務所に戻ったら、僕は柚ちゃんから目も合わせて貰えなくなってるし、挙句の果てには“関係ない”って避けられるし・・・」
「あ、あの・・・それは・・・」
「ま、でも‥それって柚ちゃんが僕と優里亜さんとのことにヤキモチを妬いたってことだよね」
またも口元を隠してクククと笑うKY
・・・いつのまにか窮地ですよ
・・・ヤキモチ‥って
優里亜さんとの事を疑って
勝手にヤキモチを妬いた上
KYを思いっきり傷つけてしまった
・・・ヤバイ
みるみるうちに熱を持つ頰
恥ずかしくて顔から火が出そう
「・・・すみません」
蒸気機関車の煙突が頭に突き刺さっているかのように
カーーッと熱くなる頭から
湯気が出る気がする
「真っ赤だけど・・・」
またもクスッと笑われて
更に更に恥ずかしくて俯く
「ごめん・・・なさい」
消えそうな小さな声も
シンとした部屋には関係なく響き
「誤解は解けたよね?」
「はい」
「じゃあ一宿一飯の恩義デートは予定通り週末だから・・・いいね?」
「・・・はい」
ニコリと微笑んで靴を持って立ち上がったダサいKYを玄関まで見送ると
「黙ってちゃ気持ちって伝わらないんだからね」
そう言って頭をポンポンと撫でた
「はい」
その手が温かくて
久しぶりに頰が緩んだ