甘い魔法にかけられて
「柚ちゃんいらっしゃい」
笑顔で迎えてくれたのは
【みどり屋】の店主夫婦だった
「あ、あ、あの・・・こんばんは」
・・・なに?これは荒手のドッキリ?
テンパり過ぎて口だけがパクパクする
「ご飯食べて帰るでしょ?」
いつものように家へと入る
「ごめんね~柚ちゃん、騙すつもりじゃなかったのよ?航平がもう少し待ってって言うから話せなくて・・・」
お茶を運んできた奥さん
「い、いえ」
航平さんのご両親が
知ってる人で良かったとホッとした
・・・いや、待って
「えーーーーーーっ」
本日2回目の大声を出して
ハッとして両手で口を隠す
「どうした?柚ちゃん」
航平さんが顔を覗き込む
「大丈夫?」
奥さんも振り返り
みんなの視線を集めたことに緊張する
「いえ、なんでもないです…ごめんなさい」
・・・なんでもない訳ないだろう
・・・あんなに奥さんに悪口言った
・・・恋したかもしれないと相談もした
確かに文具店は矢野さん
でも良くある名前だから
気にも留めなかった
奥さんが恋バナへすり替えたのも
航平さんのことを想って?
・・・告白チャンスって…トホホ
額に斜線が入る程
後悔しかないけれど
それを喋るような奥さんじゃないことは
私が良く知っている
落ち込んだり浮上したり
4人での夕食は
いつもより笑って
楽しい時間になった
「柚ちゃん、これからも今まで通り寄り道してね、これは私からのお願い」
手を取って何度も念押しする奥さん
「もちろんです。突然押しかけますね」
状況が変わっても
奥さんとの関係だけは
壊したくなかった
笑顔で迎えてくれたのは
【みどり屋】の店主夫婦だった
「あ、あ、あの・・・こんばんは」
・・・なに?これは荒手のドッキリ?
テンパり過ぎて口だけがパクパクする
「ご飯食べて帰るでしょ?」
いつものように家へと入る
「ごめんね~柚ちゃん、騙すつもりじゃなかったのよ?航平がもう少し待ってって言うから話せなくて・・・」
お茶を運んできた奥さん
「い、いえ」
航平さんのご両親が
知ってる人で良かったとホッとした
・・・いや、待って
「えーーーーーーっ」
本日2回目の大声を出して
ハッとして両手で口を隠す
「どうした?柚ちゃん」
航平さんが顔を覗き込む
「大丈夫?」
奥さんも振り返り
みんなの視線を集めたことに緊張する
「いえ、なんでもないです…ごめんなさい」
・・・なんでもない訳ないだろう
・・・あんなに奥さんに悪口言った
・・・恋したかもしれないと相談もした
確かに文具店は矢野さん
でも良くある名前だから
気にも留めなかった
奥さんが恋バナへすり替えたのも
航平さんのことを想って?
・・・告白チャンスって…トホホ
額に斜線が入る程
後悔しかないけれど
それを喋るような奥さんじゃないことは
私が良く知っている
落ち込んだり浮上したり
4人での夕食は
いつもより笑って
楽しい時間になった
「柚ちゃん、これからも今まで通り寄り道してね、これは私からのお願い」
手を取って何度も念押しする奥さん
「もちろんです。突然押しかけますね」
状況が変わっても
奥さんとの関係だけは
壊したくなかった