甘い魔法にかけられて
「・・・こ、困り・・・ます」
漸く出せた声は酷く慌てていて
チラリと視線を落とした男性は
「顔、真っ赤・・・ほんと可愛い」
クククと笑った
「いや、あの・・・その、
待ち合わせなんです・・・
離しっ」
男性に掴まれた腕と反対の腕が
強い力で後方へ引かれバランスを崩した
「・・きゃっ」
倒れると思った背中が抱きとめられ
愛しい香りに包まれた
・・・航平さん
「俺の連れに何の用事?」
頭の上から聞こえたのは
少し不機嫌な彼の声
「あ、待ち合わせか〜
残念〜」
掴んでいた腕を離して
ペロっと舌を出すと人の波に消えた
「なんで連れて行かれそうになってんの?」
更に不機嫌な声を聞きながら
「・・・ごめんなさい」
俯いてみたものの
背中側から抱きしめられた形のままの状態に
恥ずかし過ぎて耳まで真っ赤になる
「嘘だよ、少し遅れてごめん
もう少しで柚を
取られるとこだった」
閉じ込められた腕の中で
クルリと身体が回されると
今度は正面から抱きしめられた
「・・・あの」
「ん?」
「・・・は、恥ずかしい」
ネクタイの模様を見ながら
吐き出した声を
「会えなかったから充電させて」
甘い声が打ち消した
漸く出せた声は酷く慌てていて
チラリと視線を落とした男性は
「顔、真っ赤・・・ほんと可愛い」
クククと笑った
「いや、あの・・・その、
待ち合わせなんです・・・
離しっ」
男性に掴まれた腕と反対の腕が
強い力で後方へ引かれバランスを崩した
「・・きゃっ」
倒れると思った背中が抱きとめられ
愛しい香りに包まれた
・・・航平さん
「俺の連れに何の用事?」
頭の上から聞こえたのは
少し不機嫌な彼の声
「あ、待ち合わせか〜
残念〜」
掴んでいた腕を離して
ペロっと舌を出すと人の波に消えた
「なんで連れて行かれそうになってんの?」
更に不機嫌な声を聞きながら
「・・・ごめんなさい」
俯いてみたものの
背中側から抱きしめられた形のままの状態に
恥ずかし過ぎて耳まで真っ赤になる
「嘘だよ、少し遅れてごめん
もう少しで柚を
取られるとこだった」
閉じ込められた腕の中で
クルリと身体が回されると
今度は正面から抱きしめられた
「・・・あの」
「ん?」
「・・・は、恥ずかしい」
ネクタイの模様を見ながら
吐き出した声を
「会えなかったから充電させて」
甘い声が打ち消した