ボクのところにおいで。
そんなある日のこと。
帰り支度を終え、クラスの澪の姿を探した。
相も変わらず、奇跡的に同じクラスだった。
(あれ…いないなぁ…)
澪の一番の親友の麗(ウララ)に聞いた。
「麗さん、澪は?」
「え、澪?さっきまでいたんだけどなぁ……先に帰っちゃったのかも?」
「そ、そっか。分かった!ありがとう。じゃあね、麗さん。」
ここ最近、一緒に帰る頻度が減ったような気がする。
「あ、ねぇ!裕貴(ユウキ)くん。」
「ん?」
麗に呼び止められた。