幸せのカタチ〜Fleeting memories〜
それは俺がこうして奥野さんとメールのやり取りを続けているにも関わらず、塾ではまだ一言も面と向かって会話をしていなかったからだ。

昇太にメールのやり取りをしていることを話したら塾で実際に会った時はどうなのかと必ず聞かれると思ったから。

その時にまだ一言も話せていないなんて言うのは恥ずかしかった。

だから直接会話ができるようになったら話そうと俺は決めていた。

『昇太には隠し事してるみたいで気が引けるな…』

俺は昇太と会う度にそう思っていた。
< 47 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop