幸せのカタチ〜Fleeting memories〜
悩み
夏休みも終わり二学期に突入していた。
今日は塾はなく、いつものように学校の授業を受け、その後部活に行き、家に帰るといった特になんら変わりのない1日を過ごした。
ただ俺は頭の中で一日中昨日のことを考えていた。
奥野さんとようやく面と向かって話せたことに俺は喜びを感じつつもどこか心の奥の引っ掛かりを気にしていた。
『昨日色々話はしたけど、結局昇太のことには一切触れなかったなぁー。やっぱ今でも奥野さんは昇太のことを…』
昇太がもう奥野さんのことを気にしていないことは本人からも聞いていたので、昇太自身の気持ちはわかっていたが、奥野さんの気持ちが読めずにいた。
『このことは昇太に話すべきかなぁー』
昇太には前々から奥野さんと会話ができた時点で話をしてみようとは思っていたが、どこまで突っ込んでいいのかわからず、また俺自身もどうしたいのかが正直わからなかった。