両想い~幼馴染の両想い~
グゥゥゥ〜
どこからともなく、出る音。
私!?...だけじゃなくて
「やべ、腹減った」
恥ずかしそうにお腹をさする透和。
もう。お腹のすくタイミングも同じって...運命的だよ。
「私、いいもの作ってあげる!
おいで?」
透和に手招きすると、どう行くのか戸惑いながらも こっちのベランダへ移る透和。
私との記憶が無かったら、このベランダの行き来も覚えてないよね。
透和は、自分が交差点を渡る時、運悪く車と衝突した...と言ってある。
私の事を、無理に思い出させるのはダメ。
脳に負担がかかるってお医者さんに言われたんだ。
1から。私は、透和との思い出を作っていく。
そして、また彼女にしてもらうんだ。
何年後かは分からないけど、それまで待つ。
...なんて言ってても、本当は早く思い出してほしい...なんてずるい考えの私。
でも、透和の負担にはなりたくないから 極力、今までの思い出は閉まっておくんだ。