【完】溺愛フラグが立ちました。
「興味ないんですか。生身の男には」
ナマミ!!?
「そ、そんなことは……ないですが。ゲームの中で満足しているといいますか」
この年までデートの1回もしたことない私だ。
きっと高校生……いや、下手すりゃ中学生の方が私よりリアルな恋愛に詳しいだろう。
「私の青春は、二次元の思い出でいっぱいです。初恋だって……」
ってなにを言ってるんだ私は。
危うく画面の中のキャラクターに初恋をした話を長々としてしまうところだった。
「素敵だと思いますよ」
トノセさんのそういうところ大好きすぎます。
引かれそうな趣味を受け入れてくれるなんて……寛大というか。許容範囲が広いというか。
「ですが、ゲームはゲーム」
――?
「現実は現実で、それぞれに恋すればいいんじゃないですか?」
いやいや。そんな器用な女に見えますか。
「簡単にできないですよ」
「どうして」