【完】溺愛フラグが立ちました。



「それじゃあ、なくていいです……!」

「やっぱり負けず嫌いなんですね?」

「なぞなぞやクイズの、解けたときスッキリするあの感覚が好きなんです」

「そうですか」


 だから、なんとか自力で解けないものか。


「ちなみに、私はその就職先に向いている人材だと思いますか?」

「ええ。最高に」

「……?」


 今ので余計にわからなくなってきた。

 これといった資格も特技もない、強いて言うならイラストが描けるがそれで食べていくのは茨の道だと痛感している私が、最高に向いている職業なんてあるの?

 
「資格は必要ないんですか?」

「ええ」

「ちなみに、お給料は……」


 って今の段階でこんなこと聞くのどうなのかなって感じだけど。

 そして、なんだかんだヒントもらいまくりだ。


「必要に応じて。幾らでも」


――!?


「……い、幾らでも?」

「貴女の納得いくお値段で」


 そんな美味しい話が……この世に詐欺以外であるわけないんじゃ……!?


「契約期間ってありますか」


 たとえば3年とか。5年とか。


「いいえ」

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