【完】溺愛フラグが立ちました。
まだ、描きたい。夢を叶えたい。
そんな風に諦めきれていない。
「ホッとしたのは、言い訳ができたからでは?」
その通りだ。
夢を諦める理由を人のせいにしたかった。
心が先に折れてしまった。
それを自分のせいにしたくなんてなかった。
私は、はやくラクになりたかったのかもしれない。
「……悔しいですか? 私にこんなこと言われて」
「トノセさんはどんなことがあっても味方でいてくれるような気がしていたので……ちょっと悲しいです」
「味方ですよ?」
「え?」
「私は知冬さんの味方です。応援してます」
「……?」
「だからって、ただ優しい言葉で甘やかすことが知冬さんのためになるとは限らないので。思ったことは言わせてもらいますがね」